酒井順子著『少子』

未産婦で今後出産する予定もとりあえずなし(たぶん)な30代女性として多少の罪悪感を感じつつも、なんで産まないのかを本音とデータで語る傑作エッセイ。「痛いから」「結婚したくないから」「面倒くさいから」etc。
アタシを含む全国の働く未産婦たちが言いたくても言えなかった本音をずばずばとぶちまけてくれて、ええ、つぼつぼつぼをつかれまくりでした。口にしたら顰蹙こくこと請け合いなのでどれだけ歯に衣きせまくっていたことか。もちろん経産婦にも読んでもらいたい。立場は違えども、肯くことしきりだと思います。
厚生省がいくらアンケートをとったり民間に調査を依頼してみたところで、女の本音が統計にでてくるわきゃありません。いっそのこと酒井順子厚生大臣になってもらうのが日本国を滅びから救う最良の手立てではと思うけど、ポロポロと失言しまくりそうなので更迭される前にその政策が施行されるかどうかが問題。
今のペースで少子化がすすむと西暦3500年には日本の人口は1人になるとか。ニッポン消滅?でも中国やインドとかでたくさん産んでくれているから地球の収支としては殖えていく。だったら別にいいんじゃないのかな〜。
ISBNコードを調べるのにamazonで検索したら『少子化をのりこえたデンマーク』なんて本も。そちらにもちょっと興味がそそられました。 少子化をのりこえたデンマーク (朝日選書)