酒井順子著『容姿の時代』

女の魅力は内面だなんて少女雑誌は欺瞞だ詐欺だと思うきょうこのごろ、容姿のいい人のが結局得をしてるんじゃなかろうか、そう、今は容姿の時代なのだ…というようなエッセイ。
ま、そうよね。顔は大事よね。あと女は胸で男は身長? 容姿がモノをいうってことにいつ気づいたかって言うと、アタシも少女時代からいろんな側面で心にキズを刻みながら、ええ、体験学習を積んできたわけですよ。いまだに「歳をとると内面が顔にでてくるものだ」などと強弁してみたりもするけれど、んなふうにかたくなであるよりはもっと素直に綺麗になることを考えるべきであったかもなあ、しみじみ。ま、なんてな容姿の話も面白かったが、いちばんのツボは、大人の女性がやたら「カワイイ」を多用するようになった理由を解いた章。友達の知的レベルの高い才女がなんにでも「カワイイ」と言うのを怪訝に思っていたところなので。まるまる本書の分析が当てはまるとは思わないけど、興味ふかぶか。