乙一著『失はれる物語』

死と孤独を底流に据えたホラー風味のファンタジー短編集。表題作は、事故で寝たきりになり、僅かに右腕の触覚と中指を動かす機能のみで外界とコミュニケーションをとる男の話。
どの主人公も世間とのコミュニケーションのズレによる集団の中での孤独を抱えている。共鳴。