本日のよろこびごと。(989)


明治時代に あんな美味そな カツレツが(喜)
ドラマ初回の感想〜♪

良質で面白かった〜。
日本一の料理人・秋山篤蔵を演じる佐藤健が大役に気負いすぎたか、はじめのうちは役が身につかずふわふわしていたような気がしたけれど。
性格設定がアレだったしね。熱しやすく冷めやすい山師気質で、妻を捨て、世話になった人たちの顔を踏みにじって「俺が俺が」で夢を追い上京、そこで独り立ちすればまだカッコもついたろうがならず者みたいに喧嘩をふっかけ、善良な兄(鈴木亮平)の下宿に当然の顔で居候、市場視察に訪れたレストランで不作法に振る舞い、それを恥じるでもなく「俺は悪くない。むこうがくだらないんだ」と我を張る。まさかここまで共感も愛情もわかないクズな入りとはなかなかの冒険をする。まあこれぐらい無鉄砲な人物でなかりせばこの時代に無教養からひとかどの人物に成り上がるなんて不可能であったろうし、今後の成長ぶりに期待かな。
救いは兄(鈴木亮平)の温かで深慮あるまなざし。彼が人格者であればあるほどやがて悲しき、咳が…ううっ(涙)
そして妻(黒木華)、しおらしいのに肝の据わりがでんとしている貞女の存在がでかい。映画「小さいおうち」で思い知らされた黒木華のたぐいまれなる明治大正感はまさに水を得た魚と本作でも本領発揮。佐藤健の平成っぽさを完全に無効化し、ふわふわを一蹴し落ち着いた時代物へと着地させていた。すばらしい。
初回2時間、田舎のならず者が西洋料理に邂逅し、大店の婿養子となるも出奔し上京、修行先となる華族会館を紹介され未来の扉が開くところまで。前半ふわふわ、黒木でしっくり、後半どんどん盛り上がっていく展開でつかみとしてはよかったんじゃなかろうか。長いと感じることはなく来週も見たくなったし、公式HPまで見に行っちゃった。
ほいで見つけた、人物相関図の「見習い仲間→主人公」の注釈。柄本祐のベクトルは「気になる」なのに、桐谷健太は「どうでもいい」(笑)。なんかいいなぁ、好きだなぁ。新入りに対する陰湿ないびりがこの先少しはあるかしらんが、この「どうでもいい」男が居ると居ないじゃ大違いな気がするのです。

  • 「ワイルドヒーローズ」

追っかけ視聴したものの、うーん、EXILE文化祭の出し物か? 他ドラマで「あれ、意外とちゃんと芝居できるんだ?」と見直したはずのTAKAHIRO他数名もこのドラマではうーん。それ以外はもちろんうーんうーん。やくざ役の塚本高史が一見塚本君に見えなくて、すご〜く熱演。

  • 「恋愛時代」

日テレの深夜ドラマ、もう3話まで放送済みのやつ。わりと佳作で面白かったっす。
運命の相手と思ったはずなのに離婚してしまった男女が、はずみで互いの再婚相手を探してあげることになり、その名目で何度も会う、喧嘩しつつも気は合って、みたいなライトコメディで安心して見られる感じ。比嘉愛未と満島弟というキャスティングがいい。佐藤隆太は相変わらずウザ熱い。2話で明かされた二人の別れた理由が重く、「もう同じ相手と再婚しちゃえよ」とは部外者が言いにくい空気になったのは予想外。