本日のよろこびごと。(969)


ワシオ君 もしもドラマで なかりせば(喜)
昨日の「スマスマ」は眼福でしたねー。ビストロの福士君はキラキラしてたし、親友デートでの東出君の「僕は人が好きです」とてらいなく言える素敵さったら。草なぎ氏との組み合わせもよく、ずっと見ていたくなる幸福感。
福士君と東出君はすごく似てると思うのです。秀でた容姿、地頭良さげで、育ちの健全さがにじみ出た好青年。演技力さえ伴えば最強なのに…と思わせるところも。表情の芝居はいいんだよね。ただセリフに感情をうまく乗せられないだけで。たったそれっぽっちの欠点ならば、内面からにじみ出る人間性という強みで勝負していけるんじゃなかろうか。芝居は技術じゃない心だよ、なんてね。
さて、ドラマの感想を♪

  • 「デート」第7話

“お付き合い”と“結婚”の違いとしてよく指摘されるのが、1人と1人の関係でなく家族がぶらさがってくることだとか。今回はそれが二人の前に課題としてクローズアップされた回だったように思います。恋だのなんだの言ってる場合じゃなくなるっていうか、そーいうゴタゴタ。ただこの二人の場合はまだ恋すら何?って段階なのに(笑)
谷口の母が倒れて周囲が巻き込まれ心を悩ませる。身内の死に経験値のある依子が気を回すも、やっぱり的外れなことをしてしまった。まあそれはいつものことで、結果的に谷口家の一家団欒(病室だが)風景をもたらすことに成功して終わりよければです。
とはいえ展開には先週までのような「おおっ!」「やられた!」という驚きはなかったな。予想通りに進み予定調和で終わってしまった物足りなさは否めず、なんか普通のドラマっぽかった。
もちろん婚前契約書を作成するくだりなどの独自路線の部分や、「この世捨て人にして、この高等遊民あり」などのスパイスの効いたセリフやら、真っ赤な下着を身に着ける人と買った人の関係性、など随所に笑いどころなども散りばめられており。
谷口と依子は関わることで互いに少しずつ良い影響をもたらしていく。先週は“人のために何かを為して報われる”体験をニート谷口にもたらした。彼にとっては13年間忘れていた感動を。今週は、“身内が亡くなるときには心が真っ白になってなにもできないのが当たり前”という心の機微を依子が学び、さらにそれを父に伝えたのが素敵だったね。これに「ありがとう」と返す父も素敵で。一歩一歩成長していく二人の牛歩ペースが今週も心地良かった。
だからこそ、眼の前で婚姻届を破棄されたときの女の心情はいかばかりだったろうと心配にもなった。高等遊民の篭城部屋でいちゃついている(え、違うか?)ときの楽しげな風情(え、違う?)があったから余計に悲しい。依子も実はかなり傷ついたんじゃなかろうか。そりゃあ谷口の気持ちわからんでもないから、その行動に男らしさを感じてキュンっ。あとで拾ってフォローしたのにもキュンっ。そういや屋上で大泣きしてた谷口にもキュンっしたんだったわ。ちくしょー。
さて今週のワシオ君は、
こっちはもうずーっと男らしくてカッコよかったね〜。「自分の気持ちは薄々、いやバレバレだった」と始めた告白が、依子にとっては寝耳に水だったベタなずっこけこそ、まさしくワシオ君の正しい役回りでした。なのにいちいち全部カッコよかったなぁ。彼の普通さは、藪下父と少し重なるような気が。もしも彼の真摯な恋心に依子が応えたならば、藪下夫婦のようなそれなりに穏やかな家庭を営めるのではないかしらん。これがドラマでなかりせばそんな結末も…でもドラマだもん、どうなるんだと思わせぶりなだけで来週の予告ではちゃっかり結婚話が着々と結納まで捗ってたし、ワシオ君泣くしか(笑)
正直言うと、今週に限っては本編より来週の予告のが面白かったっす。これはデートでは初のこと。「君が本当にしたいことは結婚ではなくて恋だからです」、そして依子の目からは一筋の。ここが今週一番心に残ったシーンだったから。きっと今回は来週のためのフリなのだ。たぶんそうだったんだ。そういえば時間巻き戻しによる伏線回収も前回までほど効果的とはならず。とはいえ傑作が佳作になったというハイレベルなのは変わりない。「恋とはどんなものかしら」というサブタイトルが存在感を強めてきた感じ。