本日のよろこびごと。(887)


ケイトの瞳孔 ウディのいやらしさ(喜)
今日は水曜なんで映画みてきたよっ。

破産してすべてを失った元セレブのジャスミンは、妹の安アパートに転がり込んでなお再浮上の夢を捨てず。まんまとリッチな男と出会うも…精神的に病んだ女が周囲を振り回す、人生の哀感を描いた大人向け映画。
面白かったぁ〜。
ケイト・ブランシェットの芝居がとにかく圧巻。彼女の演じるジャスミンは、イタい女、いわゆる俗物。はつらつとしたセレブリティあふれる極上美女と、精神的にいっちゃった怖い老け女をひとつの人格の中で矛盾なく共存させていて、アカデミー主演女優賞の演技もむべなるかな。いっちゃったときの目が、まあぁーー怖いことといったら! 瞳孔まで演技してますって感じ(笑)
ケイトに限らず、人物の描きようがイタい。それはつまりリアルってことだけども、特に繊細にねっちょり描かれているのが女のしょーもない面。そこに胸糞悪いほど共感させられて、自分にもあるなぁ、似てるなぁ…妹にもジャスミンにも。痛いところをちくちくちくちく。ああ、もうやめてー。これある意味はずかしめ映画だわ。
虚栄心たっぷりで業の深い女の人生を楽しげにエグったんだろうなぁウディ・アレン監督は。さほど悲惨と思わせずケセラセラテイストに仕上げた力量はさすがです。私生活やら顔などどーにも好ましからざる監督だが、才能はホントすごい。