本日のよろこびごと。(741)


老舗旅館 幽霊よりも 仲居怖い(喜)
わ〜い、4月期の連ドラがはじまったよーん。感想書くよーん。

  • 『鴨、京都へ行く。〜老舗旅館の女将日記〜』

結構楽しみにしてたんだけどもねー、京都の老舗旅館のセットとキャストを整えたところで制作陣の力が尽きたか、一番大事な脚本が惜しいです。
旅館立て直しというやりつくされたテーマに、東大卒財務官僚という価値観の違いを持ち込んで化学反応をもくろんだ本作。食い合わせの悪さが逆に面白そう。
かたせ梨乃と堀内敬子に、艶めいた京都弁で膝をついてお出迎えされたらその迫力に普通はびびる。しかし国の予算折衝で鍛え抜かれた鴨(松下奈緒)はその程度では動じない。女将組合でチクチクやられて「そんなことなら抜けていただかないといかなくなるかもはらしまへん」とゆるく脅されても意に反さず、それこそわが意と「はい、実は辞めさせていただきたいと思っていました」と放つ図太さ。早くも全面衝突の予感。「まあまあ」と割って入る若村麻由美もはんなりなまめかしくて、イイ人なのか悪い人なのか、腹に一物ありそうな予感。うん、こういう作りは悪くはない。
さっそく改革に乗り出した新オーナー・鴨。経費削減、リストラ、さらに官僚らしいズレたセンスのゆるきゃらと老舗カレーの提供などをたたみかけるようにすすめていく。急な改革には反発がつきもので、従業員全員から当然のごとく辞表をつきつけられて…という手堅い展開。つーか、手堅すぎるんだっつーの! こうも安易に型通りだと、新ドラマをみている旨味はどこにあるんだろうか。
高級食材を使ってラーメンを作ってしまったようなもったいなさ。ベタな展開を初回に押し込みノルマをこなして、来週からもう少しぶっ壊してくれるのならいいけれど、そうならないとしたら、綺麗な松下奈緒様の着物姿に期待するぐらいしか楽しみがない…。

  • 「幽かな彼女」

幽霊のでてくる学園物、キャストはジャニーズや元アイドルがメイン。うーん、杏以外はあまり期待できなんなぁ程度の感覚で途中から参戦。でも意外と面白かった。
杏の幽霊っぷりがとても可愛らしくて和む。香取慎吾もキャラを作りすぎず、不機嫌で投げやりな等身大の青年役だとチカラが抜けてていい。熱血やらせると演技しすぎちゃうからね、このぐらいの無気力っぷりが合ってます。幽霊・佐藤二朗も存在感で好演。
人型のような影を拡散して人探しをするCG演出など無駄に大げさなところや、盛り塩をちゃんと片付けたり、唐揚げの幽体離脱などの重箱の隅をつつくような小さなポイントまでオチをつけてくれるところ、そいうバランスのとれた安心感のある演出がいいんだな。コメディとシリアスの融合がかみあっていて、初回を見る限りなかなか良質。『地獄先生ぬ〜べ〜』の実写版が見てみたくなりました。