本日のよろこびごと。(721)


思い出の 品は消えども 思いは消えず(喜)
3日前、ベッドシーツが破れました。足のかかとが当たる位置に小さく穴が開き、見るとそのあたりだけ布がすれて薄くなっていた。
「ん? ってことはアタシは寝ながら足だけバタバタ動かしているの?」
ってことではなくて、かかとが荒れてるからなんですね、そうなんですね。 
でもまあこのぐらいの穴ならば、と使い続けること2〜3日。足がひっかかったりなんだりとみるみるうちにビリビリ穴は大幅拡大、もはや修復不可能。
「こりゃ捨てるっきゃないかぁ…」
たかがシーツ、されどシーツ。
実は破れた品は、かつてワーキングホリデーでカナダに滞在していた折、帰国間際に大陸横断一人旅をする際に携えた、いわば青春の苦楽を共にしたといっても過言ではない思い出の品。宿泊はYWCAかB&Bだったけれど、たまにユースホステルに泊まることもありシーツは必携なのでした。
近頃はまったく思い出すことがなくなっていたあの旅。シーツの穴に足を突っ込みながら布団の中であらためて回想してみたら、なんちゅーか、大胆なことをしたなぁ我ながらと感心しちゃうね。バックパック一つ、身体一つの貧乏旅、頼れる友は地球の歩き方のみの1ヶ月、今「やれ!」と言われても絶対にできないわ。
考えてみると危険だし。若い女性が一人で、英語もたいしてできやしないのに、だいたーんにもほどがある。たぶん自分の見た目があんまり女っぽくなかったから良かったんだろーな。どこかのヘリテイジパークの観光客用川下りで同乗していたアメリカ人のご夫婦を、
「どこから来たの? えっ、一人で? 嘘でしょ。まあっ、こんな小さな子を一人で外国にやるだなんて、ありえないわっ! 親は何を考えているのっ!」
などと興奮させてしまったことがありました。アタシが小学生か多く見積もっても中学生にみえたそうです。25歳だったのに…。
ま、そーいう思い出のシーツも先ほどゴミの中へ。長旅したよね、お互いに。