本日のよろこびごと。(708)

きんぴらごぼう


犯人は カラマーゾフの兄 天誅を(喜)
久しぶりにきんぴらごぼうを作りました。ゴボウとニンジンに基本調味料だけなのにすごく旨かった〜。
ゴボウはすごいね。見た目はアレなのに香り高さはマツタケに匹敵すると毎回感心する。
でも同時にゴボウにまつわる悲しい話も思い出してしまう。こんなに香りがいいのにどうしてわからなかったんだ…と。
それは、日本の捕虜収容所で捕虜にゴボウを出した収容所所長が戦犯として処刑されてしまったという、太平洋戦争悲話。所長の「少しでも美味しくて滋養のあるものを」との心意気を、「木の根っ子を食べさせるとは!(怒)」と誤解されて。といわれているけれど、実は後に誤解が解けて処刑が撤回されたという説もある。どちらが真実かは確かめてない。後の話が嘘だったらもっと悲しくなるから。
戦争悲話といえば、サクマドロップスにも『火垂るの墓』がもれなく…ううっ、せつこーーーーっ!(涙)
という前置きをして、今日は食べ物にまつわる兄妹の悲しい思い出話を。

幼少時、兄と共同管理していたお菓子箱というのがあり、日々のお菓子を蓄積していた。スーパーで大売出しになっていることが多いのか、その中にはいつもホワイトロリータが大量に入っていた。もちろん他のお菓子もあったけど、欠かさなかったのは何故かホワイトロリータ
ま、好きだったからかまわなかったよね、最初は。それでも毎日ありゃあ、「おいしいねー」と喜んでいたガキどもだってだんだんと飽きる。しまいには食わなくなって、食わなきゃ必然箱に残る。
「これはいつ買ったものなの? まだ食べられるの?」
そしてお菓子箱のホワイトロリータは触れてはいけないもの的扱いをされるようになり、さらには忌むべきものとなって“クサラ”という異名を得るようになっていった。
そんなある日のこと。何を思ったか、兄が古いホワイトロリータを一つつかみアタシを押さえつけ、口にホワイトロリータをツッコんで、
「クサラ、食えーーーっ!」
と高笑い。アタシは当然大泣き。今思い出しても悲しくて、クヤシイ。
それ以来、ホワイトロリータを食ったことがない。

  • お寿司のシャコ

色の悪い海老みたいだなぁ、あんまり好きじゃないけど…と感じながらも寿司盛りに入っていたら普通に食べていた、それまでは。ある日のこと、兄が、
「でかいダンゴ虫みたいだなー」
食えなくなった。

  • ドッグフード

「試供品のクッキーだけどやるよ」
アタシが高校生、兄が大学生のとき、珍しく兄がお菓子をくれた。アタシは不思議に思いながらも素直に口に入れた。
「うまい?」
と優しく聞かれたので、
「うーん、あんまり。甘くないね。これなに?」
「ドッグフード(笑)」
うげーーーっ!
それ以来ドッグフードは食っていないが、いまだに口の中に感触は蘇る。