本日のよろこびごと。(503)


少しぐらい 焦らしてくんなきゃ 感動せんわい(喜)
地上波でずーっと見たかった映画をやっていたので見たけれども…うーん。ま、感想をちょこっと書くわ。

  • 『ベンジャミン・バトン』

最初に言っとくね、ネタバレします。
たぶんテレビ放送用にカットされまくりだったんじゃないかしらん。一人の男の人生を、それも老人として生まれ赤ちゃんに戻って死ぬまでの奇異な一生を最初から最期までを描くのだから、ある程度細切れでエピソードが唐突な印象になるのは否めないとは思う。それにしたって、もうなんかなぁ、も少し深く胸にしみる感動的な映画を期待してたらば、なんつーか、即物的。生の本分はSEXにあるということかいっ。売春宿での筆おろしで、
『す、すごい』
『明日もきていい?』
みたいな会話にはじまり、いやいいんだけどもさ、ちょっと引いたわぁ〜。初恋のデイジー嬢を思い続けて一途に操をってのはそりゃリアルじゃねーし、見た目初老でもやりたいサカリ(←ただ何歳ぐらいの設定だったかよくわからん)だもんね、そりゃそうでしょう。にしたって、人生の一番大事な瞬間をつなぎ合わせるとSEXばかりということか…いやいや、人間も動物ですし、愛したら結ばれたいと思うもの、生命の誕生に寄与することは最高の奇蹟だしぃ…などと心中をなだめつつも、はなからちょっくら引いてしまう乙女心でありました。
久々にベンジャミンと再会したデイジーに対しても同様、
「えっ、こんな子だったっけ? な、なんか違うー!」
とアタシは引いてもうたわい。綺麗は綺麗。でもやたら饒舌で、グイグイくるこの感じはなに? ベンジャミンも腰が引けたのか、せっかくの夜のお誘いを断っておられました。そりゃそーだろう。傷つく彼女。可哀そうだけども、アンタがやりすぎたのよー。
えーと、そのあとは、「え、それでも遺産は受け取ってたんだ?」とか「結局女はしたたかで強えぇよなぁ」とか「新しい旦那は超いいやつなのにここでも部屋へ来ちゃうんだ!?」とか「そういえばベンジャミンの戸籍とかどーなってんだろ?」とか、もろもろのモヤモヤした感想を抱えつつ。でもまあ結局最後をみとってくれたのは彼女だったし、そこに『愛』が見えたからよかったのかなぁ。外交官夫人とのエピソードや、義理のお母さんの存在とかは素直に良かったと言えるわ。
アメリカ映画だからこんだけ直情的で即物的なポルノまがいになってしまったのかも。『日の名残り』のイギリス人スタッフが撮ったバージョンが見てみたい。そしたら「てめーら、いい加減に手ぐらいつなげや、ボケー!」という感想になっただろうけど(笑)
期待した深い感動は特になし。でも若メークしたブラピはやっぱいい男(喜)