本日のよろこびごと。(477)


クズぞろいが ツブぞろいになり 笑顔が戻る(喜) 
ドラマを見終えてすぐは、あまりにも心が揺さぶられてしまっていたため感想を書けず。一晩おいて自分の中で消化を待ったけれどもまだ消化不良。でもなんとか書く。

今週もすごかったねー。そりゃあ先週のミタの過去が明かされた衝撃に比べれば穏やかだったのかもしれんが、それでも通常のドラマに比べれば驚くほどの密度と衝撃。今週は、ミタの心の堤防がついに決壊し始めた転換点の回でした。
ロボットのように心を殺していたミタが何度か感情をあらわにし、己の“意思”でアスダ家に戻ることを決めて。まだまだ頑なさは残るとはいえ、彼女は確実に変わった。
ミタの作った朝食(超豪華だった!あれ、たぶんいつもより気合入ってたんじゃない?)を
『おいしい、おいしい』
とアスダ一家がほおばる横で佇む表情に、やや柔らかさが伺えたような気がします。
でも堤防が決壊したがゆえの反動が彼女を襲う。心の底からよみがえる過去の幸せだった日々。自分の作ったご飯を、
『おいしい、おいしい』
とほおばる愛する夫と、夫にそっくりな愛息子の幻覚が今度はミタを苦しめるようになるのだった。うううぅ、ミタさんっ…うううっ(涙)。
アスダ家はほんとにいい家族だね。ドラマ中盤ではクズクズと非難しまくったし、確かにクズなとこもいっぱいある。でも隣の一家に比べれば、ただバカでわがままなだけの天使たちにさえ見えてきた。実際のところ、しつけはいいし。食事の前にきちんと
『いただきます』
なにより家政婦に接するときも最初っから“ミタさん”と大人への敬意を払った呼び方ができていた。
隣のババアが、
『ミタ!』
と呼び捨てにするのが感じ悪いったらないし、ババアのガキまでもが図に乗って、
『ミタ!』
うげー、ムカつくー!(怒) ほんとにしつけの悪い家って嫌いだわ。相対的にアスダ家の評価グーンとアップしました。
そんな子供たちの普段の姿から見えてくるものは亡き母親の残影。多少メンヘラの気があったにせよ、優しくて一生懸命で一途で、なにより子供たちにとってはとてもいい母だったんだということがわかる。先週、ミタに声音をまねてもらうため劇中で流されたVTR中の笑顔も、自然でとても素敵でした。それまでドラマの中で伝え聞いて描いていたイメージ(もっと神経質で腺病質な感じ)がひっくり返る暖かな感じ。きっと、クズ父さえ浮気しなきゃ平和な一家だったろうなぁ…。
まあ、そのクズ父もだいぶ改心して良き父っぽくなってきた。今回は警察署の前でミタさん相手にいい仕事もした。己の意思で動くことをためらうミタを『責任』を取るために『家にもどれ』と仕掛ける、意外な策士ぶり。子供たちの前で
『それはお前らが決めることです…なんちゃって』
ってところの茶目っ気も気が利いていて、好感度アップ。でもまだまだクズだけどもねっ。って、なんかクズがだんだん褒め言葉になってきてる?
さて残すところ後2回。
来週の予告では、ミタさんが泣いて…ううっ。来週は涙を、そして再来週の最終回に心からの笑顔をという二段構成だな、さては。ね、そうでしょ。笑顔を見られるって信じていいんだよね?
ドラマがはじまったばかりの頃、
「ミタが過去の心の傷から立ち直り笑顔に戻るとかいう陳腐な展開はやめてよ」
みたいなことをほざいてしまったけれど、そういう考えこそ陳腐の極みだったと思う。今は心から、早くミタさんの笑顔が見たいと願っています。
ウララについて。
優しいchakousariさんが「ウララさんがまだ救われてないのが気になってたんだよねー」と言う。
確かに言われてみればそうかも。でもウララって救われなきゃいけないようなこと、何かあったっけ? 義兄に惚れてるのが報われていないことぐらいではヌルい。
実はアタシはいまんとこあまりウララに好感を持てていないんだよね。義兄への恋心をわざわざミタへ告白するのも、ミタに義兄を取られることを警戒して牽制していたようにしか思えなかった。素直なわりに、やり方がときどき姑息な感じがしてしまう…という風にアタシが邪推しちゃうのがいかんのかしら?
来週ウララにスポットがあたり、彼女の内面や傷がきちんと描かれて劇中で彼女が救われる展開を見た時、アタシの中で逆転のスイッチが入るのかなぁ。クズぞろいのアスダ家を天使と呼び直したと同等の変化が起こり、
「ウララはすごく素敵な女性だもの、クズ父と幸せになってね!」
と絶賛応援中にな…る…のか? なるんだろうなぁ。この脚本家ならそれぐらい簡単にやりかねん。
さてともかくもあと2回、毎回時間延長するらしいので疲れるかもしれんが頑張って見届けたいと思います。
そして最後にはうれし泣きができるといいな♪