本日のよろこびごと。(390)

ベランダの日日草


ISや 男装ばやりの ドラマ界(喜)
なでしこジャパンすごかったねー! まさかまさかの世界一!! かっこよすぎる!!! 最近いいニュースってのが皆無なので本当にひさびさの日本中が明るくなれるいいニュースでした。
さて、週末にちら見したドラマの感想を。写真はベランダで花ざかりをむかえつつある日日草。

前作が好きだったので見る気にならず放置。「華和家」2回目がいまいちだったんでザッピングしてちら見してみたけれども、
「うーん、正直、やっぱりなぁ」
くそバカバカしいくせに完成度高く、多くの人を惹きつけた前作。その牽引力は、演者一人一人の力量によってキャラに命が吹き込まれていたことにあったんじゃなかったろうか。キャラが生きていたからどんなバカ騒ぎに興じていても楽しく見られたし、感動もした。キャストとスタッフの間に信頼感生まれ、演出する側もいくらでも悪乗りができた。
そんな作品のリメイクは普通以上に難しい。キャラを踏襲するか、新機軸の魅力的な設定をぶっこんでくるか2択しかなく、おおむね前者を採ってしまったもよう。もちろん全編を見たうえではないので、新しい魅力的なキャラが何人かはいたかもしれん。それは見逃してすまん。と、あらかじめことわっておいたうえで、はっきり言おう、
「失敗じゃね?」
ただの“コピー”。真似ゆえにいっそう演者に“力量が足りない”ことがあからさまになってしまっている。
当然だよね。芦屋も佐野も中津も難波も、堀北真希小栗旬生田斗真、水島ヒロらのもともとの個性が乗っかっており、彼らののりしろを最大限に引き延ばしたうえでのキャラクターだったのだから。前回のおいしい夢を追うことで演出が楽をし、キャストがただ損をしている。
たとえば前田敦子嬢。彼女には確かに、堀北の少年っぽさや軽やかさはない。ついでにいうなら、かわいさもやや劣る。しかし日テレのドラマ「Q10」ではとても魅力的に見えていた。Q10との別れに際し、視聴者の切ない感情を引き出すことさえやってのけた。つまりそれなりの引き出しはあるはずで、そこをひきだしてやらんでどうするよ!?(怒)
ま、視聴者が怒るのもおかしな話だが、ほかの主要キャストについてもほぼ同様の感想で、気の毒で見るに堪えない感じがしちゃって、
「次、がんばれよ」
そんなふうに役者を応援したくなるドラマって、違うって思う。

  • 「IS〜男でも女でもない性」

なぜか多くの人にとって存在しない、しかし知ってしまうとやみつきになるあのテレビ東京の月10枠(笑)。あまりにも視聴率がとれんからか、いい開き直り方をしてサブカルに徹しているところがいさぎよい。いつまで枠が続くかな、続いてほしいもんです。
今回のテーマは”身体的な性別の区別があいまいな、先天的疾患のIS(インターセクシャル)の苦難”を描くとか。かなりの問題作になりそうだよね。原作は六花チヨさんの漫画。
初回は誕生〜高校入学直前までを駆け足で。ISという疾患を持って生まれた春(はる)は、その身体に卵巣と精巣の両方を持っていた。精巣を摘出し女の子として育てはじめたものの、春が女の子の遊びにはいっさい興味を持たない。本人の心を尊重したい両親は小・中学は男子として学校へ通わせる。のびのびとサッカーに打ち興じる春。ところが高校では戸籍の性別(=女)での入学しか認められないという。
『3年間だけ女の恰好をがまんすればいいんだろ』
春は女子の制服に身を包み、
『俺は女だ、俺は女だ』
と暗示をかけて正門をくぐる。とまあ初回はそんな感じ。両親がISの子供に対しておおらかに受け止める心の余裕があるので救われる。高校生活がはじまり、恋や葛藤が描かれる来週以降が本当のスタートで初回は完全にエピソード0でした。同じISの同級生との出会いなどかなりシリアスな展開もありそう。
初回の掴みに「鈴木先生」ほどのエポックメイキング的な驚きはなかったけれど、気になる。