本日のよろこびごと。(283)

映画『幸せの始まりは』


結婚を 礼賛するのが 主流のようです(喜)
ひさびさに映画の感想を。でも試写会で観てから1週間経ってしまったので、もはやうろ覚え〜。

バカ男(オーウェン・ウィルソン)、優男(ポール・ラッド)、ヒス女(リース・ウィザースプーン)の三角関係を描いたロマンチック・コメディ。
バカ男はプロ野球のスター選手で超お金持ち。優男は人生どん底の悩めるホワイトカラーのお坊ちゃまくん。そのハザマで心揺らす常にヒス気味のヒロインはプロソフトリーグを首になり落ち込こんだけれど、今は第二の人生を探している。どうやらこのヒロインの第二の人生とは、結婚相手をみつけることらしいのですが。
いやあ、時代かしらねぇ。少し前のアメリカ映画ならその発想は逆だろう。男よりもキャリアを追い求めていったもんでしょう。 
特に斬新なところはない三角関係ものだけど、いちおうよくできてます。男性二人はどちらも女性が惹かれる要素を持っていて、リースが悩むのも、ああ、わかるなぁって。
例えばバカ男。
リースとはいつもの軽いノリで一夜を共にしただけだったはずなのに、ヒスッた女が直後にヒスったことを素直に謝ったというたったそれっぽっちで、こんな女ははじめてだとトキメキを覚え、
「俺、恋しちゃったかも?」
ってか、お前いままでどんな女と付き合ってたんだよ!?
そして後は心の赴くまま、相手の事情や気持ちは忖度せず、
「一緒に住もうっ! ねねね、一緒に住もうよー!」
バカなのかっ!? でも落ち込んでいた女は、強引な優しさで自分を全肯定されると弱いのですな。ちまちまとした気遣いなんかされたくないの。ただただギュウっとされて、超くだらん話をされて、あまりのくだらなさに、
「ほーら、笑った!」
とニコニコされるほうが慰められることもあるのだなぁ。
で一緒に住む。だけど単純すぎる男は浮気もアッサリ認めちゃうから始末におえん。
「でもボクは花形スポーツ選手だしぃー、君とワンナイトラブの相手とはぜんぜん違うからね!」
とカラッと笑顔で両手を広げてニコニコ。やっぱりバカなのね…。
「な、なんなのアンタは!きーーーっ!」
とヒスって飛び出したリースの行き着く先は、なぜか繊細な優男くんのねぐら。彼も両手を広げて彼女を迎え入れてくれるのです。なんて都合のいい男だろう。
「へんなことしないでね?」
「もちろん、しないよ」
で、上がりこんで酒飲んで泊まっちゃうんだよ、ほとんど知らない一人暮らしの異性の家に。こんなことアリなのかなー。ないよねぇー。え、あるの? ないの? どっちだよ!(怒)
優男は、女性が混乱している様子を見て取ると、どうして自分のところへ来たのかを敢えて問い詰めたりはしません。それは、
「相手の心を尊重しているからなのね、まあ、うっとり」
みたいな感じですぐによろめきかけるヒス女。さらにこちらは教養ある優男なので、少し深い話もできたりして、やっぱ悪くないわぁ〜と思うわけです。
で、最終的にどちらを選んだのかっていうネタばらしはしませんが、保守的な決着でした。女の第二の人生の有り方を含め、今のハリウッドは保守派主流なんでしょう。
あ、そういえば、バカ野球選手とリースのバカカップルぶりが、元巨人の元木と元日テレアナの大神いずみに重なっちゃって…なんてネタは蛇足でしたか。すんません。