本日のよろこびごと。(119)


こんな「宿命」はイヤだぁ〜!?(喜)
今日は勝手に考えた、ドラマ『宿命』の最高のハッピーエンドバージョンを載せます。いや、実は載せますって昨日予告したけど一夜明けてみるとなんともこっ恥ずかしい、はやまったかな、痛いと思われるんじゃないかなーと。ま、痛いのはそのとおりなんですがね。ま、しょーがないから載せます。「宿命」を見てる人にしかわからないので、見てない人は読まないように。
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『宿命』、最高のハッピーエンドバージョン

  • オープニングは教会

結婚式のシーン、参列席最前列にて嫣然と微笑む真野
扉が開いて花嫁入場(逆光でシルエットのみ)

  • その半年前

有楽町マリオン前に新聞の号外が舞う。TVのニュース番組では眉間にしわを寄せた小宮悦子が、
心筋梗塞虎ノ門病院へ緊急搬送された首相がさきほど死亡が確認されたと正式発表されました。さて鳥越さん、先の衆院選で民自党が野党へ転落したことが心因ではないかという声もあるようですが・・・」

  • 料亭

奥田「(仲人を頼んでいた総理が)こういう事態になったからにはもはやお前たちの結婚を強行する必要もなくなった。すまないが、この話はなかったことにしようと思う。タカシ君、それ相応の償いはさせてもらうよ」
タカシ「ええ、残念ですが…これでよかったのかもしれません」
令嬢「待ってください、お父様もタカシさんも、なにをいきなり。タカシさんもなんでそんなふうに納得するの? 婚約破棄だなんて、私のことを愛してらっしゃるんじゃなかったの?」
タカシ「ナオコ、僕は君が好きだ、が、しかし・・・ん、君はもしかしてまだなにも知らされていないのか?」
令嬢「え、なに、なんのこと? お父様、タカシさん? お母様も皆さまも、なにをご存知なの?」
奥田「実はこれこれこういうことで、タカシ君はナオコの異母兄なんだよ」
令嬢「ええっ!(絶句)…ふっ、でもそれでわかりましたわ。私が初めて会ったばかりのときからタカシさんに妙に心を惹かれてしまった理由が。タカシさん、あなたは血のつながったお兄さまだったのですね」
タカシ「うん。いままで黙っていてすまなかった」
令嬢「いいの。それも私を想ってくださってのことだったのでしょう? それならいいの(いいのかよ!?)。タカシさん、いいえ、お、お兄様…」
令嬢「妹よー」
しっかと抱き合う兄妹。涙ぐむ真野、奥田、+それぞれの伴侶
真野「あなたたち、今までごめんなさいね。アタクシのせいでいろいろとつらい思いをさせてしまったことを謝ります」(と土下座)
タカシ「いいんですよ、母さん、やめてください」
令嬢「そうです。頭をあげてください、お義母様。むしろ、こんな素敵なお兄様を与えてくださったことを感謝したいくらいなんですから」
真野「ありがとう…なんて素敵な子供たち」(涙ぐむ)
タカシ「あ、でもノブコにはちゃんと謝ってくださいね」
真野「もちろん、有川会の総力をあげてできる限りのことをさせてもらうつもりよ」
よかったよかった、という空気(おいおい)。
奥田「しかしこれで白井家と有川家の縁組もなくなってしまったなぁ。弾をなくした老兵は去るのみか」(ふっ)
奥田妻「あなたもこれからは少しゆっくりなさってくださいな。それはそうと結婚式場も早くキャンセルしませんとね」(いそいそと)
そこへ襖を蹴破り、乱入する男女。男女はタカシ弟と令嬢妹である
タカシ弟「ま、待ってください!」
真野「あら、トオル、どうしてここへ?」
タカシ弟「いきなりの乱入を失礼いたします。お義父さん、僕と彼女(=令嬢妹)の結婚をお許しください。これは政略結婚ではありません。僕たちは愛し合っているんです」
令嬢妹「トオルさんのおっしゃるとおりです。私も彼を愛しています。みなさま、二人の結婚を許してくださいますでしょう?」
奥田妻「まあまあ、あらあら」(おろおろ)
真野「まあ、あなたたちいつの間に? でもまあ、そうなの、そういうことなら…(奥田へ)有川会が白井家を全面的にバックアップする理由ができましたわね」
奥田「えっ…そ、そうか、そうだな」
安堵の笑みを浮かべる人々
「じゃあ、おビールで乾杯でもしましょうよ」などとはしゃぐ奥田妻。再び総理への夢が現実味を帯びて、企み顔になる奥田。ここまで一言も発していないが同席している真野夫も満足そうにうなずく

  • そして冒頭の結婚式シーンへ戻る

参列者親族者席で隣同士に座って微笑みかわすタカシと令嬢
タカシ「これで僕たちは戸籍の上でも本当に兄妹になるね」
令嬢「ええ、お兄様、これからもどうぞよろしくお願いいたします、うふふ」
タカシをはさんで反対隣にはノブコ(小池栄子)がいる
ノブコ「あーら、それじゃあアタシのこともお姉様って呼んでもらわなくっちゃー」
令嬢「あら、まだそれは認めたわけじゃありませんわ」
ノブコ「ふふんっ。ばっかじゃなかと、あんたの許可は要らんけんねー(鼻をならす)」
令嬢「まあっ、むかつきますぅ!」
ノブコ「どうあがいたってタカシの嫁になれるのはアタシで、アンタじゃないんじゃきー、おほほほほほー(高笑)」
令嬢「まあっまあっ。お兄様ぁ、この人ひどいですぅー(泣きまね)」
タカシ「まあまあ、二人とも…(苦笑)。ほらほら、花嫁さんのご登場だよ」
ノブコ「キャー、素敵ー。ドレスもよかねー。でもお父ちゃんが絶対打ち掛けにしろっていうけん」
令嬢「そりゃあ、角を隠さないといけませんものねっ」
ノブコ「なあんですってー!」
タカシ「まあまあ(苦笑)」
などと漫才トリオのようにちゃちゃを入れながら仲よさげな三名
厳かな音楽とともに教会の扉から、奥田父に手を預け入場するドレス姿の令嬢妹。しずしずと祭壇へ進み、待ち受けるタカシ弟へと引き渡される。うっとりとおしだまる令嬢とノブコ
通路をはさんで隣に座る真野母と奥田父。微笑みあい、かわされる心の声

真野母『思えば遠くに来ていましたわね、アタシ達』
奥田父『うん、紆余曲折あったが、すべてが収まるところに収まったわけだ。これからはいい姻戚関係でありたいものだね』
真野母『そうですね。それに、あなたとこうして微笑み会える日が来るなんて…あたしは幸せです。いまでもお慕いしておりましてよ、ふふふっ』
奥田父『えっ!?…イタっ!』
奥田父のひざをつねる奥田妻。微笑むが目だけは笑っていない
お前らエスパーか?

(終幕)