『20世紀少年〜第一章〜』


公開中の第2章ではなくて第1章のほうをDVDで視聴。
期待しないで見たら案外おもしろかった。
原作はほとんど読んでないです。にもかかわらず映画のシーンからうっすら漫画のコマが見えてきたりしたのは、それだけ漫画原作を再現しようとしているんだろうな、がんばってるなとそのへんはすごく評価。ただ漫画だから実写化すると荒唐無稽ぶりが正直ツライとこはあるね。
世界征服とか、ロボットとかもそうだけど、ケンジたちがテロリストの汚名を着て地下に潜伏するあたりがずさんだし、“トモダチ”にとって「正義と悪のごっこ遊び」だから正義の味方(ケンジたち)を追い詰め過ぎないように泳がせて遊んでるんだということは理解するけど、そのくせ関係者以外はどんどん殺されたり死んだりしていてもリアリティや緊迫感が異常に希薄な所とかさ。あくまでもまあ漫画だもんねという前提があるから許せるけど、それがなかったらとうてい許せない感じ。
“トモダチ”がいかにして教祖になりえたのかその魅力も、信者の行動もよくわからなかった。もっともオウムの例があるように一般からはそもそも理解し得ないことなんでしょうけど。いかにして人は宗教に妄信し異常行動に走るかというのは、ここでのテーマではないし。
ケンジ(唐沢寿明)の姉(黒木瞳)の行動もわからなかった。大学での教職を放り出し実家の酒屋を手伝うことにした細菌学者? “トモダチ”の使用している細菌兵器の製造には彼女が関与しているのかしら。しているとしたら、なぜ? 乳飲み子の娘カンナを残し失踪したのは、なぜ? というあたりは追々最終章までに明らかにするところなんだよね、きっと。楽しみにしとこう。
カンナにはどんな秘密があるんだろう。細菌兵器に対して人類で唯一抗体を持つ少女ということなのかと予測したけど、幼児期に結んだ手のどちらに物が入っているかを確実に言い当てていたエピソードがあったところからすると超能力があるのかなと思える。それぐらいないと「最後の希望」とか言われたりはしないんだろうな。でも超能力だとしたらなんでカンナにそんな力があるの? というあたりも楽しみ楽しみ。
“トモダチ”の正体は9人の中にいるんでしょうね。体型から確実に外れる人がいるとこが笑えます。オッチョは体型以外の思想面で無さそうなので、xxかな、○○かな?(これでオッチョだったら大どんでん返し)。でも映像の隅々まで検証して正体を追及していきたくなるほどはハマらなかったんで、最終章での謎解きを待つことにする。
第1章ラストの大爆発でほぼ全員死んだのでは?というほど破壊力がすざまじかったけど、第2章の予告だとほとんどみんな生きてたね。さすが主人公は死なないのだ。
映画の最大のみどころは? それはオッチョ(豊川悦司)のかっこよさです。