『結婚できない男』第9話


やべえーな、今週も面白かったー。あと何回だよと指折り数えちまいます。始まったもんはいつか終わる。さみしーのう。
さてさて今週の桑野(阿部)、いきなりモテモテです。桑野に恋人ができたときいただけで沢崎さん(高島礼子)は体調を崩してしまうし、夏美先生(夏川結衣)は自棄見合いを決意するだなんて、そ、そんなに好きだったの!?
「桑野さんに恋人ができたっていうから、見合いすることにしたのに!」
ふてくされる夏美先生。そのふくれっつらがまたかわゆし、色に出にけりなっちゃんの恋ですな。こんなにあからさまだというのに誰もピンときちゃくれず、「え、それ(桑野の恋)とこれ(夏美の見合い)とどんな関係があるんですか?」と鈍感な桑野ばかりか、みちるちゃん(国仲涼子)にまで言われてたし、あわれなり。これ、本人の前で言ったら告白紙一重でしょう、普通は。こーいうトボケた肩透かしがこのドラマのよいとこです。女心の純情を簡単に毒舌で切る(本人無意識)、桑野の鈍感ぶりもまた魅力的。夏美先生の心にぐさぐさと突き刺さるナイフの音が聞こえるようでした。
「もう、恋なんて結婚なんてどーでもいい!」
そうだ、ゴルゴ13(ドラマでは31だっけ)をむさぼり読んでハードボイルドに生きるのだ夏美よー。
さて今回ちょっと意外だったのは、桑野が若い女の子に普通に鼻の下のばしてたとこっすね。桑野ー、てめーもか!!みたいな(笑)。「なんで電話くれないのー。寂しいよ」とメールされて、どきどきしてたり、服をぜーんぶ並べてどれをデートに着ていくか悩んでるとこ、初々しいじゃないのさ、アンタ。そんな一面は目新しくてよかった。あの純情ぶり、桑野ってデートしたことなさげだよね、あんまり。もしかしてドーテ○?
ちょい役だけど印象的だった夏美先生の見合い相手さん、すっごく性格よさげ。もしもアレで見た目がクリアラインだったらひょうたんから駒になったかも。そして見合い相手と順調な交際をスタートさせた夏美に、桑野が嫉妬でちょっかいを…むふふ。って、それじゃ、タダの陳腐なラブストーリーに成り下がるじゃん。あー、アタシってばセンスない。
「見合いうまくいきました」
と桑野に意地をはってしまう夏美。ふたりの電話越しの微妙なさぐりあいが、秀逸でした。
「(見合い相手と)またお会いすることになりました」
「結婚するんですか?」
「する、かも、しれません」
桑野沈黙。
「その間はなんですか?」
「…なんでもありません」
うーん、ここでもまだ進展しないのね。
実際のところ、今の時点で桑野は夏美のことどう思ってるんでしょう。なんだかわからなくなっちゃったなぁ。先週までは、夏美の言うことなら素直に耳を傾けはしないけどなぜか従うとか、唯一部屋に入れたとか(不法侵入だったけど)、ほのめかしから推察して、無意識では特別に思っているのかと。夏美の言に従ったのは、「正論だったので従ってみただけですが、それがなにか?」という可能性もあるよな、あの桑野なら…。でもなー…とアタシがやきもきしてるのもなんだかくやしい。あー、見事やられてますわ。
桑野がプレゼントに買いそこねたウェッジウッドカップを欲しくなったりんだけど、これはなんの気の迷いだろう。洋食器には興味ないのに。
来週の予告。
桑野ママがみちる宅にあがりこんでくつろいでいるのはどーいうこと。みちるも桑野を意識し始めるんでしょうか。予想された展開だが、ちっ、ますますモテモテだな、桑野よー。ステーキ屋の店員の意味深な微笑みも気になるわ。そいえば今週のお店のシーンでも、いい感じでしたっけ。先週ははた迷惑な客を遠巻きに疎ましがっている風だったのに、いったい。沢崎さんの「休憩してく?」も気になるところです。
いいんだよ途中はどう波乱があろうとも、最後に夏美先生とくっついてくれさえすればっ。