谷中界隈下町散策

マミーズのアップルパイ、うま〜


ゴールデンウィークの晴れた日、上野から歩いて根津・入谷を散策したときのレポです。

  • 上野公園から谷中方面へ

東京音楽学校奏楽堂の木造の建物の横から、芸大をはさんだ道を谷中霊園の方向へ。昨日ネットからプリントアウトしてきた地図が不完全だが、同方向へそぞろ歩く観光客らしき人がぽつぽついて勇気づけられる。街路樹がうっそうとしていて気持ちがいい。通称芸術通りというらしい、むべなるかな。東京芸大美術館の敷地へいったん入り、「こんなとこで勉強できたら素敵だねー」「よいねー」「でも芸大って難しいんだよね」とアカデミックな雰囲気を味わった。

言問通りにぶつかると角にいきなり、時代を感じさせる木造商家が目に入る。明治時代に建築された商家を歴史遺物として移築、無料で一般公開している。1Fには大正〜昭和時代に実際に使われた道具類が展示。通りを見渡せば、あっちのほうにはお寺の屋根、時代がかった木造家屋のコーヒーショップなど、わくわくさせる雰囲気がはじまる。

最後の将軍徳川慶喜の墓を見にいこうと、道なりに谷中霊園をめざす。道沿いに「愛玉子」という暗くて怪しい店を発見。「アイギョーチィって、なに?」。小さくて愛想のないショーウィンドウに見本と、原材料の植物見本が。毛の生えた実の皮…?「ど、動物?」「まさか植物だよー」「台湾のだってさ…寒天っぽい。亀ゼリーみたいなもんなのかしら」「体によさそうではありますな。怪しいけど」「うん、怪しい…」など言いて通過。後から何度となく「しかしあの愛玉子っていったいなんだったんだろうねぇ」「ねぇ」と振り返る。誰かお試しください。喫茶店らしいっす。

案内の矢印どおりにぐるぐる、遠回りさせられているような気になりながら慶喜公の墓所へ。中には入れず、葵の紋所のついた鉄格子越しにご挨拶。亀の甲羅のような丸い墳墓が二つ並ぶ。右側は奥方の美賀子様。霊園内を徘徊している間に、石造りのたいそう大きく立派な墓碑をいくつも見て感嘆していた後なので、敷地は確かに広いが質素な感じがした。墓石でなく墳墓というのも興味深い。

天王寺の横から日暮里駅へ抜け自販機のペットボトルで水分補給してから、下町商店街方向へ再出発。佃煮の中野屋、谷中せんべい等をチェックし、夕やけだんだんへ。わりと人が多い。だんだんからは歩行者天国。だんだんって、ま、ただの階段だね…。あっちこっちの店の前で、雑誌やTV番組など紹介されたときの記事が飾られてアピール。ここは商店街だけども観光地なのだ。メンチカツを求めて20人ぐらい並んでいた。へぇ〜。他にもいろいろと素朴で美味そうなお惣菜屋さんとか、見ているだけで楽しい。と思ったが、金太郎飴専門店の七福神金太郎飴(150円)、インド料理のお惣菜、あれもこれも買えばよかったとあとから後悔。見てないで買いましょう。

  • よみせどおり商店街

谷中銀座商店街を抜けると直行してよみせ通り商店街。根津神社を目指し左折。10円饅頭の前には行列、アップルパイ屋「マミーズ」にも人だかり。夜のおやつにアップルパイを1ピース購入(315円、ホールなら945円)。団子坂との交差点そばの甘味屋で休憩。クリームあんみつへたっぷり黒蜜をたらしながら、「あんみつなんて久しぶりだよ」「ケーキよりヘルシーよね」「たぶんね」「たぶん」「たぶん」

  • へび道

蛇の胴体のようにくねくねした道。ま、それだけの普通の住宅街。もとは藍染川という小川だったそうです。

すごーーーい人、人、人。出店を縫って歩く、懐かしいお祭の雰囲気はよいけれど、やっぱ人、人、人。お稲荷さんの鳥居をくぐり、ツツジ祭の丘へ登る。丘へ登るのは有料(200円)だけど下から見てもじゅうぶんキレイ。もう少し人がいないとかなりよいとこなんでしょうが、とにかく人、人、人。

  • お化け階段〜異人坂〜つるばら屋敷

暗い石畳の階段がお化け階段。「どうしてお化け階段っていうんだろうね」「のぼりとくだりで段数が違うとか?」。知りません。異人坂はその昔、政府が招聘した異人さんの宿舎があった坂と看板に書いてあった。横道に蔓バラに覆われたレトロモダンな家屋を発見。「見事だ」「いいねー」「DANDOさんのお家らしいけど住んでるのかな」など、前で立ち話していたら、さっきからアタシらと同じルートで散歩していたた通りすがりのオジサンが、ふいにあらわれ「元最高裁判事の家だよ」と。「おおー!」「ありがとうございます」と素直にびっくりするアタシ達でした。通りすがりのおじさんって実は公安…? アタシ達、怪しかったでしょうか。
上野から帰路へ。ひじょーに歩いて疲れたけれども良いとこでした。住みたい街だね。