シンクロ銀! レスリング銅2つ! 室伏 金!

田南部さん、井上さん、おめでとう。しかし競技はちゃんと見てませんでした、すみません。なにせレスリング男子は見ていてどうも気恥ずかしい。体の引き締まった筋肉マンがマットの上でくんずほぐれつしている様はどうしてもいけない想像を誘ってしまうのでござる。立っている姿勢が短すぎるせいかもしれん。神聖なスポーツを見ながらそんなふうにイケナイ気持ちになってしまうのはアタシの至らなさだろうか、反省せねばと思った矢先、昨日会ったR嬢が「そんなことは昔からみんな言っている」と一蹴してくれた。一安心。不思議なことに同じレスリングでも女子の部をみていてもイケナイ気はしない。己の性別に所以するところなのか、そのへんのもRさんのダンナがどんなリアクションをしているかをリサーチしておくべきだった…。すまぬ、不埒な感想ばかりで。
シンクロはペアに続いてチームでも銀! 安定してますね。オリンピックで唯一シンクロをとっくりと見たというR嬢は「国の色を出しすぎている。あまりにも民族の祭典という感じなのよね」とのたまっていた。しかり。歌舞伎に題材をとった前回の国際大会では、見得を切る試技が観客はもちろんのこと審査員からも「???」という受け止められ方をしてしまったという。その反省を踏まえて、よりわかりやすいジャパネスクをめざしたそうで。しかし何もお国がらにこだわっているのは日本ばかりにあらずと。シンクロはスポーツなのか、アートなのか?とそんな疑問がわいてくる。日曜日の夜にNHK教育で劇場中継されている「オイディプス王」をたまたま見た。ギリシャの古代劇場で上演されるそれは舞台効果と、演出の冴えでとても幽玄であり、荘厳でもあった。実はこの舞台は蜷川によるものである。いっそのことシンクロでも、「世界のニナガワ」ににご協力いただいてどうだろう、などとつらつら。
ハンマー投げ、室伏さん金おめでとう。ハンガリー選手はドーピングしてないのなら堂々と再検査してもらやいいじゃん、と誰しもが思っていた。「名誉を傷つけられた」というのは、潔白証明後にこそ言えるせりふ。引退してやるというのも見苦しい。全てがウソがばれそうになって自己防衛しまくっているように見えてならない。果たして真相はどうだったのか? 昨日までのアタシはこう考えていた。本人にはドーピングしているという意識はなかった。だが一緒に練習をしている同志たちが次々と失格していく中で、不安を覚え始める。そして自分に疑惑の矛先が向けられたとき、彼の中にはひとつの疑念が浮かんでいた。「これは栄養ドリンクだから飲んどけや」とコーチから練習のたびに渡されたジュースに何か入っていたのではないかと。そして追い詰められた彼の苦衷やいかばかり…。というシナリオ。しかしこれは今日のオリンピック委員会からの発表で崩れ去った。他人のおしっこを体内に装着しておくなんて、本人が知らずにでけるわきゃないのだった。残念だ。とっても、残念。室伏選手も己の放ったハンマーで金メダルをすっきりと決めたかったことだろう。アメリカでスポーツ選手に対してこんなアンケートが行われたそうだ。「これを使うと5年以内に死んでしまうとしても、絶対に検出されずに金メダルが取れるような薬があれば使いたいか?」すると50%以上が「YES」を選択した。