シーラカンスな御曹司


会社に住んでいるのかテレビを見ている暇もなさそうほどなのに奥さんに録画させて週末にほとんどのドラマを見尽くすのが自慢だったドラマニアなマネージャ氏*1に、ドラマのストーリーをレクチャってもらっていたとき、その口からふと出た「御曹司が…」という言葉にひっかかって「うわぁ、御曹司なんて言葉、すっごいひさしぶりに聞きましたよ。ほとんど死語じゃないですか?」と放言したのは1年ほど前のこと。ところが最近はやたらと聞くようになっていませんか、この「御曹司」ってのを。
まず大河ドラマのサブタイトルが『源氏の御曹司』。これはよいのよ、1000年ぐらい前には御曹司なんてぞろぞろいただろうし。たまげたのはもうひとつの御曹司、旧財閥の御曹司なるものです。そう、あの杉田かおるの玉の輿相手が!というふうに騒がれて喧伝されたアレですね。御曹司は生きていた。この21世紀にも現存していたんだねぇ(嘆息)。そりゃま単純に考えりゃアタシの周囲におらなんだってだけだろう。田園調布に一戸建て&山手線内にビル数軒なんてただの金持ちの息子(これはこれでスゴイが)ってのとはわけが違う。「御曹司」と呼ばわるからにはそこに背負い込むべき別の何か、おそらくそれなり以上の家格ってモンがいるのです、いるような気がいたします。家格と財産の両方揃ってこそようやくの「御曹司」かと。まあいくら御曹司が現存していたとしても怨憎死と変換してしまうアタシには一生お目にかかることのないシーラカンスみたいなもんですがね。

*1:説明がながすぎじゃ。長い割りに本筋とからまないというに